僧侶のあり方

「おじいさんの時と同じように、ちゃんとお経を読んで、庭をきれいにしていれば、檀家さんやご近所の皆さんはついてきてくださる。」と教わり、修行も半ばに住職になりましたが、それは檀家さんに依存して、自らは教化しようとしないマンネリにもつながりました。

自らの役割を考えて、進んで教化される和尚さまがおられます。そのような諸先輩方のまとめられたご意見をもとに、今後の僧侶のあり方を考える勉強会に参加するため、博報堂の大阪支社まで行ってきました。

これまでの儀礼をどう活かし、社会からの要望にどう応えて、今後どう展開して行くのかをグループを考えることができました。

これまでの一つ一つの取り組みは、間違いはなかったと思いますが、それをつなげる一本の道というものが貫通していなかったと感じております。
今後どう一本の道を切り開くのかを考えつつ、帰路についております。

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21年前に掛塔(入門)した、犬山市の瑞泉僧堂の同窓会に出席してきました。
入門当時を思い出すように、旧交を温めておりました。
帰り道、近所の後輩和尚にお寺まで送ってもらいました。駐車場へ行く途中、住職塾でお世話になるご住職のお寺がありました。
お寺の世界は、本当に狭いものです。

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臥月眠雲

京都の妙心寺の塔頭寺院の長慶院の落慶法要と、先代住職の二十三回忌の法要にお参りさせていただきました。

こちらのお寺のご住職とは歳が近いこともあり親しくさせていただいております。11年前の高等布教講習会のおり、「臥月眠雲」という禅語を用いて法話を作成するお題を出されて、長慶院に駆け込み、出典の虚堂録という語録をコピーさせていただいたことがあります。

10年以上経って、お参りするご縁をいただいたことに感謝しております。
隣の席には、高等布教講習会でご一緒した馬場和尚さまがおられて、再会を喜んでおりました。

浄土真宗のお若い尼僧さんがおられて、ごあいさつをしていたら、住職塾でお世話になる三重県津市の中川さんの娘さんでした。

11年前の法話の発表では、「臥月眠雲とはこだわりの心を持っていては、縁を引き寄せることはできません。」と原稿に目を落としたままでした。
こだわりをなくすことはできませんが、不思議な仏縁に包まれていることに感謝しております。

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雨が上がって、蒸してきました。
アジサイを見て、一息ついております。

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梅雨らしく雨が降るのは風情ですが、雨漏りがしては一大事です。

本堂の天井を点検したところ、異常がなくホッとしています。

幼い頃は、夜に本堂へ行くのは怖いものでした。悪いことをするとバチが当たると、夜中に本堂に連れ込まれたことものありました。

本堂とは、仏さまが悪いことをする人に罰を与えるのではなく、清らかな心に気づくところです。ホッと一息して部屋に戻るところです。

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お寺に帰ると、きれいな花が足元を照らしていました。
蒸し暑さが和らぐようです。

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