NHKニュースのおはよう日本で、宗教法人売買について、文化庁が実態調査に乗り出すと報道されていました。
先日の岐阜県仏教会の役員会でも報告がありました。

私にしてみれば、20年遅いと思います。空き寺が増えて、犬や猫が入り込み、耐震性の問題があっても、修復が困難であっても手を施すことができないお寺が多くあったわけです。
ブローカーが介在して、本来の布施収入には非課税である宗教法人の売買があることは、司法書士の先生から15年前から聞いていました。
重大な案件が起きてからでないと動かないのが行政ですから、それだけ問題視されてきたわけでしょうね。
人口減少でお寺が成り立たなくなったと、インタビューで某住職がお答えになっていました。年金制度と同じで、人口減少ばかりでなく、給付と負担の不均衡が根本にあると認識しています。

また戦後80年の間、教職や公務員をしながら生計を立てるご住職が多くいらっしゃいました。うちの祖父もそうでした。
先日ある兼業の後輩和尚がお嫁さんに「なんで外で稼いできたもの(サラリーマン収入)をお寺の維持費に入れないといけないの?」と聞かれたそうです。「奥さんの言う通りだよ。サラリーマン収入を昔はお寺に入れていたけど、あまり好ましくないね。」と答えていました。
いろんな要因があって、時代背景も変化して、お寺のサポーター的存在の檀家さんの意識が変わっていくわけですね。
文化庁の調査は、栄枯盛衰のある宗教法人に刺激を与えることになることでしょう。宗教法人の売買は好ましくはありません。本当に安心をもたらす使命感のある人が布教を続ける時代になっていくことでしょう。
ニュースには、ジャーナリストの鵜飼さんもインタビューに答えておられました。これから鵜飼さんにお会いすることが多くなるので、ご意見を伺っていきたいです。

29年前に住職になってから、「お前のお寺はいずれ統廃合対象だよ。」と言われた和尚さんのお寺が今は危機的状況になっています。
「父母未生以前の本来の面目」という言葉が夏目漱石の小説の門にあります。横田南嶺老師のご法話でよくお聴きします。
30年来追い求めてきた本来の面目を、これから先に展開して、この困難な時代を乗り切っていきたいです。
