朝、境内の掃除をしていると、ご近所のお爺さんがお越しになりました。後援会の名簿に名前を書いてほしいとのご依頼でし
しばらくお話しするうちに、遠方の大学へ進み、下宿生活をしているお孫さんの話になりました。離れて暮らすお孫さんのことを、何かと案じておられるご様子でした。
「かわいい子には旅をさせよ」とは言いますが、かわいいからこそ、できれば近くにいてほしい。昔も今も、家族の本音はそういうものかもしれません。
私は31年前、東京へ行きました。今でも月に一度は足を運んでいます。地方に暮らす同級生からは、東京へ行くのは年に一度ほどと聞きますから、私は少々、行き過ぎでしょうか。
それでも、今こうして出かけることをためらわずにいられるのは、若い頃に外の世界へ出た経験があるからだと思います。
知らない土地で、人に会い、違う考え方に触れる。自分が当たり前だと思っていたことが、どこでも当たり前とは限らないと知る。そうした経験に、私自身、視野を広げてもらいました。
そして、外へ出て初めて、故郷の良さや、身近な人のありがたさに気づくこともあります。
案じる気持ちも、旅立つ経験も、どちらも大切なものです。お孫さんの新しい暮らしが、良い出会いと学びに恵まれますように。
朝の境内でのお話から、私も若い日のことを思い返しました。
