古い写真

20数年前に住職になってから、役所勤めしていた時の写真です。


昔は小さなお寺の跡取り息子は僧堂で修行するとは、道楽ととらえる価値観が大垣の周辺ではあったようです。

うちの祖父の大学での教え子でもある中学校の校長をされていた和尚さんは、39年前にうちの本寺にお手伝いに来られた雲水に、「あんたは僧堂で修行できるから幸せなんだよ。私は僧堂へ行きたくても、お寺にお金を入れないといけないから、学校に就職したんだよ。」と言われたようです。

この雲水さんは、後に各務原市の大きなお寺の住職になって、その20年後に私も従業員としてお世話になった和尚さまです。

39年の間に大きく価値観は変わりました。お寺の御曹司としてお寺を守っていくのがよいとされていました。
今では、お寺でやっていくのが難しいなら、無血開城すればいいという考えが多くなりました。

本来は出家ですから、お寺を守っていくことと親孝行とは別のことです。自分もそうなのですが、他にやりたいことがあるのに無理をしてお寺を継承して片手間と言われて法務をしても、自分や家族ばかりでなく周りも幸せから遠ざかってしまうと思います。