无名会

名古屋市栄にある政秀寺で、月に一度の法話の会の无名会に出席してきました。
神戸市の祥福寺の岩村宗昂老師は、新幹線を降りられてから地下鉄を乗り継いでお越しになるので、山門前でお出迎えしました。

 

 

今日の講義は、十牛図の第4の「得牛」の章でした。
「危険極まりない山中で、牛を見つけて、思い通りにコントロールできたと思ったら、思い通りにいかずに牛は暴れ回るので、うまく飼い慣らしていかなくてはならない。」というストーリーです。

岩村老師は、盤珪禅師の不生の仏心をたとえに挙げられて、「執着が多くなって行くと野生の牛になってしまう。」と説かれました。そして、煩悩妄想の中をどう生きて行くのかが問われると説かれました。

 

 

私も17年前に、法話ができると思いましたが、うまくいかずに、心を病んで暴れ回る牛のようにオロオロしたものです。政秀寺の近くのお店に、ふらふらと入っていき、愚痴っていたものです。
その時に、自分の心の中の牛を飼い慣らしていれば、もっと早くに見性に近付いていたかもしれません。

そんな思いが心をさえぎる中、人混みの中の栄の街を歩いて、地下鉄の駅に向かいました。