大学へ入学した三十一年前からお世話になっている、横浜市の内野邦彦さんが、大源寺へ遊びに来てくださいました。
瑞泉寺の僧堂で修行していた頃にも、折に触れて連絡をくださり、私の晋山式にも遠方からお越しくださいました。

気がつけば、私たちも間もなく五十歳です。
「これからは、なお一層身体を大切にして、元気にやっていこう」
そんな言葉を交わしながら、昔のこと、これまでの歩み、そしてこれからの人生について、ゆっくりと語り合いました。
若くして住職になるということは、思いのほか孤独なものです。
最初は持ち上げてくださった方でも、住職が自分の考えや信念を口にするようになると、急に距離を置かれることがあります。
「住職は、格好のよいことを言って、最後に判を押してくれればよい」
そんな空気を感じることも、正直なところ、これまで何度もありました。
行事の日には世間体を気にして機敏に動いてくださっても、日頃の護持会費が滞っていたり、町で顔を合わせても挨拶がなかったりする。
住職という立場は、多くの人に囲まれているように見えて、実際には一人で受け止めなければならないことが少なくありません。
そんな私を、内野さんは昔から変わらず励ましてくださいました。
住職として使命や信念を持ち、自分の言葉で歩み始めると、周囲からは時に「覚醒した」と見えるのかもしれません。
しかし私自身は、ようやく自分の足で立ち、自分の責任でお寺を守ろうとしているだけなのだと思います。
施餓鬼会が近づき、今年も準備に追われる毎日です。
普段は一人で机を運び、棚を組み、会場を整えていますが、今日は内野さんが一緒に汗を流してくださいました。
三十一年という歳月を越えて、今もこうして気にかけてくださる友がいること。
そのご縁が、何よりありがたく、心強く感じられた一日でした。
内野さん、本当にありがとうございました。
これからもお互い、身体を大切にしながら、元気に歩んでまいりましょう。
