禅と傾聴

花園大学の公開講座に参加してきました。
今日の講師は河合 宗徹先生で、17年前の妙心寺での高等布教講習会でご一緒した和尚さまでした。

「禅と傾聴」というテーマで1時間半お話をお聴きしました。


悩んだりお困りの方と対面して、どのようにお答えしていいのか悩むことがあります。適当に合わせていると、いい加減に聞いているのだと、かえって悪く思われることがあります。

お相手の悩みを、自分の意見を挟まずに、ただお聴きすることは難しいことです。お相手の思いを汲み取っていき、苦しみを
和らげていくことが、大切なことです。
ついつい、仏教の教義を語って、お相手の悩みを深くしてしまうことがありますが、こちらは裁判官や検察官ではないので、ゆったりとお相手の苦を和らげて、安心に導いていくのが僧侶の役割であると思いました。

今日の中日新聞の投書欄に、医師の余命宣告で辛い思いをされたということが書かれていました。「今後、救急で運ばれた時には、もう冷たくなっている。」と冷淡な宣告をされたそうです。この医師は、職業の本分を果たしていて、医療過誤で訴えられることもないでしょう。しかし、人を安心にもたらしていく、人間の優しさは欠けているようです。
こんな時代に安心をもたらしていくのが、僧侶の役割ですね。儀礼にこだわらず、安心へと導いていきたいと思います。