大麦小麦 二升五合

「経陀羅尼は文字にあらず。一切衆生の本心なり。」とは、京都の東福寺開山の聖一国師のお言葉です。
昔、あるお婆さんが、「大麦小麦 二升五合。」といつもお唱えすることが健康維持の方法であったようです。
それを聞いた、近所のお寺の和尚さんが、「それは違うよ。応無所住 而生其心 (おうむしょじゅう にしょうごうしん )と言って、住むところなくして、その心を生ず。すなわち空の心だよ。」と教えたところ、お婆さんの体調は悪くなったようです。

経文には、漢訳されたときの意味も大切ですが、そのリズムも大切なのです。

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