微風幽松に吹き

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鐘楼修復の工事を開始するにあたり、工事の間の無事安全と、工事後のお寺にご縁のある皆さまに幸が多いことを願い、「造作祈祷」のお勤めをさせていただきました。

風の強い一日でしたが、お勤めの間は弱い吹きになっていました。

ご近所のお寺の庫裡に「微風幽松を吹く。」という禅語の墨蹟がありました。この語の後には、「近く聴けば声愈々好し。」という文言が続きます。

「弱い風が松を吹き抜けるシーンが目の前にある。その音声を近くで聴けば、自分の心が穏やかであることを知ることができる。」という解釈でしょうか。

鐘楼堂は梵鐘の音ばかりでなく、風の音まで聴かせてくれるのです。

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