托鉢

大河ドラマ「直虎」のなかで、直虎が領内を托鉢するシーンがありました。

領民が困窮を訴えて、徳政令(借金の帳消し命令)を求めてきます。共感することはできても、徳政令を出しては財政が破綻してしまいます。
直虎は自分で領内を托鉢して歩いて、領民の気持ちを分かち合うことで、納得してもらう努力をしたようです。

住職をしておりますと、お布施や護持会費のことで、耳の痛くなることが多くあります。楽とは言えない各ご家庭の経済状況と、お寺の財政状況の間に板挟みになるのです。
「護持会費から、本山参りの補助金を出しているお寺もある。うちでもそうしてもらいたい。」というご意見がありました。
「私もそうして差し上げたい。しかし、そうすると財政は今より厳しいことになります。活動範囲を広げて、皆さまに還元して行きたいのです。」とご説明しました。

相互の理解は、説き伏せるのではなく自ら動くことが必要であると感じておりました。

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