无名会

「无名会」の法話会に行きました。河野太通老師が1年ぶりにお話ししてくださいました。御年88歳を迎えられますが、椅子に座ることがなく1時間ほどご教示くださいました。

 

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20年ほど前に「21世紀は心豊かな時代にしよう。」と提唱されたのですが、自ら命を絶つ人や心を病む人は減ることがありません。

現代において、対応することができないかと思案されて、総長を勤められた花園大学で、「臨床仏教師」の講座を設置されたことから話されました。

AIという人口知能が発展している社会のことも語られました。労働力というものが、今ほど必要とされなくなります。
芥川龍之介の「河童」という小説を読む引用されて、「カッパの国が産業化されて、労働力が必要とはされなくなる。そうするとカッパは共喰いを始める。国の中で殺し合いが始まる。」というストーリーです。
では、カッパの生活を超えるにはどうすればいいのか。

河野老師は、①自分の人生と向き合っているか。②人間を超えた存在とつながっているか。この2点を問い続けていくことが幸福をつかむことになると説かれました。
そうして、「物語を作っていくことが自分の人生である。」と説かれました。

自分のことに重ね合わせていました。「小さなお寺でトボトボとよくやるな。」と旧知の和尚に言われます。私は「他人の目には不幸に見えても、自分には幸せな人生」と振り切って毎日を過ごしております。
自分と向き合って、仏さまとつながっていることに感謝をしております。

河野老師のお話しは、揺るぐことのない人生観を確立する物語の1ページとなりました。