お寺のリアル

浄土真宗のお寺の坊守さん(ご住職などの僧侶の配偶者)有志で書かれた、「お寺のリアル」と言う本を拝読しました。

世間一般でイメージされるお寺の奥さんは、お寺の周りの人や親戚や門徒(檀家)さんにいつも監視されているようで、何かと噂の対象にされることが多く、暮らしにくいものです。

住職や副住職は、お寺で奥さんが何をすればいいのか説明することがうまくなくて、奥さんは右往左往します。
祖母や母は苦労してきました。祖母は子どもを産めず、曾祖母からいじめられて、実家に返される寸前であったと本人から聞きましたし、母は教員勤めをしながらお寺のことをしていましたが、手伝わないとか祖母の介護をしないと隣のお婆さんから陰口を言われたものです。

そもそも日本のお寺の多くが、何を目的に進んでいるのか曖昧で、皇室のように模範となり、宗教祭祀を無難にこなすことを求められているから、お寺の奥さんは苦労することが多いのではないかと思います。

この本には、住職塾やグリーフケアの教室でご一緒した坊守さん方が多く登場されます。いろんなご苦労があった中から、前向きに行動されて、住職以上に門徒さんから信頼される姿を拝読して、勇気付けられました。狭い中で黒子として動くのではなく、広く社会貢献するお姿にエネルギーをいただきました。

未来の住職塾に入ってから11年経ちますが、坊守さんからお寺の組織のことを教わって、感激しております。これまでのご縁に感激しております。