中学生の頃、私は学校を早退して、近所のお葬式によく出かけていました。
父を自死で亡くしたこともあり、「人の最期」とは何だろうと、自然と心が向いていたのだと思います。
しかし、周りの親世代から見れば不思議だったのでしょう。
「お父さんを亡くした中学生の坊やが、どうして他人のお葬式に行くのか。」
そんな目で見られていたことを、今でも覚えています。
あれから35年。
当時は理解されなかった行動が、今では私の原点になっています。
「桑海くんに葬儀をお願いしたい。」
「紹介を受けて来ました。」
「最期は桑海くんに送ってもらいたい。」
そんな言葉をいただく機会が、本当に増えました。
人生には、その時には理解されないことがあります。
それでも、自分が大切だと思うことを誠実に続けていれば、何十年か後に誰かの安心や信頼につながることがあるのだと、最近つくづく感じています。
35年前の中学生の私には、こんな未来は想像もできませんでした。
これからも、一人ひとりの人生に寄り添い、「ありがとう」と言っていただけるお見送りを大切にしていきたいと思います。
