三昧

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岐阜県の西濃地方の習わしとして、お盆の時季に墓前に紅白の提灯をお供えします。どのような意味合いがあるのかを考えておりました。
集落の墓地があるところは、戦前は土葬がされて、「三昧 (さんまい)」とお呼びしました。。三昧とは、元は「精神集中の境地になりきる。」ということで、転じて亡くなってからの境地のことを指すようになったようです。三昧の正面には六地蔵さんが、見守っておられます。

お盆の間だけは、「三昧の境地から戻ってきてください。」という願いを込めて、紅白の提灯でお迎えしたのではないかと推測しております。
「三昧無碍の空広く、四智円明の月さえん。」とは白隠禅師坐禅和讃の一節です。「三昧とは言っても窮屈なところでなくて、広いところにいるのですよ。」とそんな思いがあるのではと思います。

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