お寺の庭の松の木の剪定作業が始まりました。
松の木は、維持管理することに手間がかかります。なぜ松の木を守っていこうとするのかとよく尋ねられます。
臨済宗の初祖である臨済義玄禅師が、黄檗山の黄檗機運禅師のもとで修行されていたとき、なんと断崖に松の苗を植えようとします。黄檗禅師は、「なぜこんなところに植えるのか。」と尋ねると、臨済禅師は、「寺の風景を整えて、後世の人の道標とするためです。」と答えます。
松の木には、お寺の風格を整える不思議な力があるのです。
炎天下の中の作業は、骨の折れることで感謝しております。完成間近の鐘楼とともに、寺の風景を整えて後世の人への道標であり続けてもらいたいものです。