明珠在掌

お弔いのご依頼があり、バタバタしております。
「明珠在掌 (明珠は掌にあり。)」という禅語を思い出しました。「慌てるときでも、自分の心の中にこそ解決方法があって、外に探し回るものではない。」という解釈をしております。

お弔いする故人への戒名には「明珠」を入れて、明珠に光を当ててこられた故人の遺徳を讃えていければと考えております。

IMG_0260

納骨壇や永代供養墓などを通して世のお役に立てればと考えておりますが、新しいことにはリスクがつきものです。
ほんのちょっとの糸のもつれからトラブルにならないように、弁護士の先生のところへ相談に伺いました。先生から見落としていたところを指摘されて、身が引き締まる思いでした。

IMG_0385

31年前、父と祖父が亡くなったとき、「田んぼを半分譲り渡せ。」とか「お寺から退去すべきである。」と祖母が言われていたことを、ふすま越しに聴いていたものです。

帰り道で、お寺の掲示板に目を向けると、「亡き人を案ずる私が、亡き人から案ぜられている。」というメッセージがありました。亡き家族は「そこまですることがあるのか。」と案じているのかもしれません。
IMG_0387

初恋

どういうわけか、お寺の玄関の間に島崎藤村の詩が掛かっています。「初恋」という題で、うぶな恋心を歌ったもののようです。

禅語の額に替えようとすると、「まだ早い。お前が結婚するまではダメじゃ。」と、どこからか声が聞こえてきます。

IMG_0338

カラスウリ

庭の隅にウリのようなものが実っています。
カラスウリというようです。カラスがつまんでいくのでしょうか。

IMG_0380

一日作さざれば

お盆が過ぎてのんびりしておりましたが、対照的に草木は早く伸びていきます。
半日がかりで、境内の掃除をしておりました。横浜から大学時代の同級生が駆け付けてくれました。

IMG_0378

最近はAI(人口知能)と言いますが、お寺の掃除がAIにとって替わられる時代が来るのかと話しておりました。
「一日なさざれば一日食らわず。」と作務を重要視してきた禅寺では、生身の人間が工夫していくことが続いていくことでしょう。

IMG_0368

夕焼け空

夕焼け空がきれいで、写真を撮りました。

夕焼け空のかなたに、仏さまの世界があるかのようです。

IMG_0366

古人の跡を求めず。

先日、揖斐川を挟んで隣接する瑞穂市までお参りに行ってきました。
今では車で10分ほどですが、70年ほど前は、小舟で揖斐川を渡ってこの地からうちのお寺まで行き来したようです。

ふと「古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求むべし。」という故事を思い出しました。「古人が、舟を漕いでまでお寺にお参りくださったのは何故か。」と考えております。

IMG_0051

冬瓜

庭の隅にある畑から不思議な物体が出てきました。
モグラかと思いきや冬瓜(とうがん)というお野菜でした。

冬瓜とは秋の季語であるようです。まだまだ暑いのですが、秋の知らせを届けてくれるようです。

IMG_0362

徳源寺

名古屋にある徳源寺にお参りしてきました。
同じ臨済宗の僧堂として、雲水(修行僧)の頃から何度も聞いておりましたが、これまでご縁がありませんでした。
都会の住宅街の中に、静寂な空気が流れていました。

IMG_0350 IMG_0353

処暑

行政による納骨壇の建築確認が完了しました。
構想して2年が経って、ここまでたどり着くことができました。

神戸町役場の職員に、「時間がかかりましたね。」との言われて、「後世に遺していくわけですから、慎重に進めた結果です。今後にトラブルが起きないように、弁護士の先生にも相談します。」とお答えしました。

今日は二十四節気の「処暑」にあたります。暑さが和らいで時季ですが、台風がやってきて瑞穂を倒してしまうおそれもあります。
これまで育てた瑞穂を守り抜いた先人の知恵をお借りして、前に進めていきたいところです。

IMG_0050