お地蔵さん

古くからあるお地蔵さんの傷みがひどくなってきたので、しばらくお休みいただいて、修復をさせていただきました。

元から着用しておられた黒い法衣を着て、このお寺ばかりでなくこの世の苦悩を和らげてくださるような優しいお姿です。

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台風が近づいているというので、雨戸を閉めようとすると、西の空では日が照っています。

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弘法大師

弘法大師のお像が、修復されて装いを新たにして戻ってこられました。
臨済宗のお寺と弘法大師とは相入れない気がしますが、弘法さんのお力にすがる檀信徒の皆さまの思いがあり強かったことから、お祀りすることになったことと推察しております。

母の実家が真言宗のお寺ということもあり、幼い頃から何度も高野山へ行き、奥之院の厳かな空気のもと般若心経をお唱えしました。
仕事でご一緒した方が高野山へ行かれたことを聴いて、不思議な巡り合わせに驚いていました。

弘法大師は、「この世のために仏さまの教えを広めよ。」と近いところにおいでになって指示しておられるようです。

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32回目の祥月命日にあたり、父の墓前へ行ってきました。

長く会話を重ねた祖母とは異なり、私に言いたいことは山ほどあるようです。「こんなに早くお寺のことを変えて行っていいのか。」と質問攻めに遭うようでした。「ぼくは住職を20年やっているから。」と言い返すように語っていました。

「弟はもう子どもがいるのに、お前は結婚しないのか。早うしろ。」というメッセージがあり、逃げるように後にしたところです。

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凡事徹底

台風の影響か朝から雨が降っております。
「いざ鎌倉」と鎌倉へ行く予定でしたが、お寺の仕事が急に入り地元で凡事を徹底する1日を送ります。

大源寺だよりの原稿や、お寺のウリを紹介する原稿の締め切りの方も迫っております。これらを作成するには、徹底的な自己と外部の分析をした上で、自分の熱い思いがなければ進まないものです。

卑下をすることなく過大な期待と評価を持つことなく、前に進めていこうと考えております。

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福聚海無量

ご縁をいただいてお弔いをさせていただく方の戒名を考えておりました。海がお好きだったことを聴いて、庭を見渡しながら考えておりました。

枯池に残った雨水を見て、「福聚海無量」という経文を思い出しました。海の水やそこにある資源のように、仏さまの慈悲が無限であることを説いたと解釈しております。

この経文から戒名に引用させていただくことになりました。

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臨済録

月に一度の法話の会である无名会で臨済録の講義を参加してきました。

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臨済禅師と雲水(修行僧)とのやりとりを描写されている場面です。雲水が仏法の大意を質問します。臨済禅師が払子(ほっす 馬のしっぽのような持ち物)を振ると、雲水がその意を汲み取ったようで、「喝」と言います。臨済禅師は、意図するところが通じたことを感慨深く思ったようで、「指導する立場になった俺にも教えてくれる人がいればいいのに。」と言われたというやりとりです。

ふとした仕草から、弟子がその意を汲み取ったところが着目するところであるようです。これまできつく指導してきたことを、弟子がそっくりそのままお返ししたことに驚いたことでしょう。

この頃、一回りも離れた若い人と話していて、私が言葉に表すことの難しかった事象を、端的に分析していたことに驚いたことと重ね合わせておりました。

何年も人生を重ねて読み取ることのできる、臨済録の深さを感じております。
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うちのお寺から70キロ離れた岐阜県八百津町の大仙寺までお参りに行ってきました。
大雅端匡禅師の500年の遠忌でした。うちのお寺とも法縁が厚いのですが、これまでの交流は薄いものでした。70人を超える和尚さまがたとともに、楞厳呪というお経をあげて焼香をさせていただきました。

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ご一緒した和尚さんの中には、旧知の人が何人もいて旧交を温めておりました。これまでの500年の法縁を土台に、どう今後の勤めを果たしていくべきかを考えておりました。

 

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台風一過。

いまだに強い風が吹いていますが、澄み渡った青空に囲まれています。

EC02B09F-1B47-4F4B-A784-9F0C62B969CE 中庭にある枯池には雨水が貯まり、コイが泳いでいた頃を思い出します。

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空を見上げると虹がかかっています。父の三十三回忌の命日を前に、舞台が整ったかのようです。

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