檀家さんがお寺から離れていく理由に、「お布施の不明朗」が挙げられています。こればかりでなく、「イエ制度が変わって、跡取り息子という立場が消えつつあること。」や「仏教儀礼の意味を伝えきれていない。」なども加えて考えていくべきでしょう。

「一つのお寺に檀家さん世帯が300あれば、お布施だけで寺院経営が成り立つ。」ということは、経済学的や経営学的には間違いのないことです。うちのお寺は、この理想的な世帯数に遠く及ばず、地元の仏教会に属するお寺の中でも理想的モデルのお寺は1割にも満たないところです。

理想的モデルとのギャップを感じつつ、現代の社会像に合わせて法を説き信仰を広めることが、長く息の続く寺院経営につながると考えております。

94315290-ACB5-4670-8C66-12B1B42BEDBB

バトンリレーの時季

柿の実が大きくなってきました。
季節の移り変わりを示すかのように、彼岸花と隣り合わせに稔っています。バトンリレーの時季であるようです。

5D9055FF-FB51-467D-A230-73CCBECC1DEA

屋根の点検

本堂の天井に、横から降り込む雨になると雨水が入ってくることに気づき、足場を組んでの屋根の点検をお願いしました。
瓦の上での水の流れが滞っていたことが原因であったようで、さっそく補修してくださいました。

循環がうまくいかないと、支障をきたすのは人体を見ているかのようです。ご本尊の十一面観音さまが、少しのほつれを見逃さず、早めに手を打つように教え示してくださったようです。

FD0739A4-7D98-448B-B0C4-0789B4DBD99E

生涯を終えて、この世に生きたことの証しとして葬られるにあたり、行き場のない遺骨があるとは悲しいことです。
家族関係の変化やこれまでの儀礼に合わせていくことが困難になったことが、「さまよう遺骨」の増える原因と思われます。
死後の世界は平等であることが理想です。どうにか手を差し伸べることができないかと思います。

3A93DF10-D0CB-4B38-9A41-C7E6DC93681A

年忌法要

「そういえば今年は大垣のおばあさんの七回忌にあたるね。」と母と話していました。
母方の祖母のことです。誰よりも私のことを気にかけてくれたのですが、四十九日以降は、年忌法要が勤められることはありませんでした。

「じゃあ法要をうちで勤めよう。」ということになりました。
これまではイエ制度に縛られて、嫁いだ娘のほうで年忌法要を行なうことは良しとされませんでした。
しがらみを外して、母方の祖母に少しでもお返しができればと考えております。

幼い頃から、母方の祖母に連れられて、高野山に何度も行きました。「弘法さんは何でも聴いてくださる。」と話していました。そうすると父方の祖母は、「うちは禅宗なのに。」と快く思っていませんでした。

どういうわけか、うちのお寺にも弘法大師像があります。
イエ制度や宗派というものに縛られていたことを、仏祖は快く思っておられないことでしょう。

5C7CDB35-6156-4A6B-8E0D-9818C6816B72

小さなお寺の跡取り息子でしたから、先例を踏襲して穏便に事を済ませておりました。

時代の流れとともに、思わぬところからトラブルが生じてきます。
「知らなかった。」とか「よかれと思ってしたこと。」から訴訟にまでつながることがあるようです。

少しずつ裁判の判例を読みながら、トラブルを起こさないように思案しております。

4E381D6E-3953-49D6-856B-A8BCF970D17A

納骨堂を設置するには、行政の許可が必要であることはあまり知られていないようです。
建築反対運動まで出ているとは、驚きました。
世の役に立つつもりが苦を与えるのであれば、これでいいのか軌道修正するべきではないかと思います。

E14B9DC9-3932-40BB-AE32-C4EA5D94497E

ヒマワリ

庭の隅に、ヒマワリが咲いています。
どこからか種が運ばれてきたようです。お彼岸にきれいに咲いているのは不思議な縁です。

4C1CF732-FF3C-47D7-B2DD-9A4C70DDAB3B

お彼岸のお中日

お彼岸のお中日です。暑さ寒さも彼岸までと言いますが、まだまだ暑さが残りセミが鳴いております。

17EA64B1-6318-4D32-8697-538FDB022138
お寺ができて356年経ちます。これまでお世話になりご縁のあった多くの先人に向けて、感謝の心をお伝えしております。

012A3213-13A4-40C5-9A5D-FFDAB7622E2E

秋風

玄関のお花の装いが、新たになりました。
母にテーマを尋ねると、「秋風」と言うようです。秋風に揺られた稲穂をイメージしているようです。

EED68681-C8D6-41B0-B9DB-242897FBCC8C