彼岸花

庭の隅に彼岸花が咲いています。

燃えるような鮮やかな赤です、一隅を照らしているかのようです。

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中日新聞の岐阜版に、先日逝去された前岐阜県知事の梶原拓さんのお別れに会が行われたことが書かれていました。
会場を見ると、犬山市の興禅寺というお寺です。21年前の雲水時代に、施餓鬼会のお手伝いでお伺いしたことがあります。懐かしい思い出です。

当時は何もわからずにいましたが、石橋山の戦いで源頼朝を助けて、その後鎌倉幕府の要職についた梶原景時の建立したお寺であることを知りました。

これまでのご縁を、つなぎ合わせていくことができるような思いです。そして、時代の流れを察して新たな行動を起こした景時公と前知事に見習うことが多くあります。

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台風によって、境内の樹木から枯葉が飛ばされました。
母と二人で竹ぼうきを使ってはき掃除をしております。

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台風が過ぎ去りましたが、快晴とはいかずにくもり空です。

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掲示板のポスターを貼り替えました。敬老の日ということで、「みんなで分け合っていこう。」という先人からの智慧をあげさせていただきました。

無縁と言う時代に、分け合って縁を繋いでいただきたいと願っております。

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大荒れの空模様を想定していましたが晴れ空です。
嵐の前の静けさかもしれませんが、鐘の音が響き渡っております。

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愛知県扶桑町まで、祥月命日のお参りに行ってきました。
故人が他界されて5年経ちます。こうして毎年お参りすることができるのは、故人のご遺徳とご家族の篤い信心のおかげと感謝しております。

車での移動中、796年前の承久の乱の戦場跡と、航空自衛隊の各務ケ原基地の前を通りました。
故人は戦時中パイロットをされていたようです。GPSのない時代に、雲行きや地形などを見て、位置感覚をつかまれたことと推察しておりました。
対面してお経を読む私の仕草から、心情を読み取っておられたかもしれません。

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「ひとり死時代のお葬式とお墓」と切なくも現実を思い浮かべるタイトルの本を読みました。

父や祖父が亡くなった30年前は、遺族はただ悲しむばかりで、檀家さんやご近所の方々や和尚さんたちの指示に従うばかりでした。「指示待ち」で事が運んでいったのです。

この伝統は、土台が揺らいできています。親戚やご近所とのつきあいが薄らいでいます。ごく身内の参列者の「家族葬」が増えてきているのです。

僧侶として、この変遷を諸行無常とただ捉えていくのか、新たな仏縁を繋いでいくように導いていくのか、今後の課題になっていくことでしょう。

福祉の仕事を40年近くお勤めされた方からお聴きしました。「和尚よ。福祉の仕事はゴールなどないのだよ。だから達成感もない。ただひたすら、相手のことを思いやっていくことを続けてきたんだよ。」と語っておられました。

今後、葬儀のあり方やお墓のあり方が大きく変わることでしょう。「これがいい。」と決めつけることではなく、お相手のお気持ちを思いやることが大切であるのです。

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次号の「大源寺だより第7号」に掲載する内容を考えております。

知人と話していると、「仏教の教えを、世間の常識で語ってもつまらない。物事を見る立ち位置を考えるように説く。」ことを求める意見がありました。

「煩悩は悪いことではない。」とか「戒律を守り切ることができないから懺悔する。」という内容が思い浮かんできました。
「『さとりとは』を説く」という提案をいただきました。

本堂の前で面壁して、吹き出るアイデアの整理をしております。

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今日は30度を超える暑さです。雨が降ったり台風がやってきたりで、気候の変動に心身がなじめずにいます。

庭を眺めていると、ドウダンツツジはオレンジ色に模様替えしていました。気候の変動に順応するのは、長年の智慧かと推察しております。

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お寺にも将来ビジョンがないと、「解散するという手段もある。」と周囲からの心理的な封鎖に追い込まれて行きます。

年中行事を淡々とこなしていくマンネリシステムであったのですが、風穴を開けることに時間がかかりました。

近々、地域高齢者の皆さまをお迎えして、お寺でおもてなしをする会を行なうことが決まりました。継続していくことを望んでおります。

また、永代供養墓や納骨壇の見学においでになる方が増えてきて安心しております。

雨雲の中にいるかのように先行きに不安を抱えていましたが、光が差し込んできたところです。地域を明るくするように貢献して、お寺の役割を果たしていきたいところです。

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