木材の調達。

工務店さんから、鐘楼修復工事に使用する木材を調達したとのご連絡をいただき、さっそく工場にお伺いしました。岐阜県の東濃ヒノキが揃えられていました。

しばらくの間、工場内での施工が進むようです。本格工事は、5月のゴールデンウィーク明けから開始する予定です。

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僧侶の立場と住職の立場

僧侶は、出家してそれまでの人間関係や価値観をリセットして修行を積んでいき、世間の皆さまに法を説いていく立場におります。

宗教法人であるお寺の代表役員である住職という立場は、いかに組織を運営して行くかが評価されるのです。

双方の立場は、相反するようですが、修行で実践した仏さまの教えを、いかに多くの人にお伝えして、組織を守るのかという共通項があります。

形骸化したものを削ぎ落とし、いかに現代のあり方を受け入れていき、法を説いていくのかが腕の見せどころです。

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お葬式のあり方とは。

東京の三田にある仏教伝道会館へ行きました。

「葬式仏教伝道向上委員会」という、全国の宗派を超えたお坊さんの勉強会です。

葬儀社をする方の講義をお聴きしました。

お寺や住職にとってお葬式は何回も立ち会いますが、ご遺族にとっては一生に数回しかないことです。

ご遺族の想いは多種多様です。形式的な儀礼を強要することは避けて、悲しみに寄り添う葬儀にして行きたいです。

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イチゴの苗

住職の母が、ご近所の方からイチゴの苗をいただいて、じっくりと育てております。

お寺のある神戸町には、ビニールハウスの農業が盛んで、イチゴの生産もされているようです。

温室育ちのイチゴと、寒暖差に耐えて育つイチゴと、どちらが熟すことになるのでしょうか。

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木瓜

お寺の庭にウリのような形をした植物が、色づいてきました。

木瓜と書いて、ボケとお読みします。元はモケとお読みしたようですが、 ボケと転じました。

繊細な植物で、お寺の庭の片隅にひっそりと咲いております。

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阿弥陀仏

名古屋からの帰りに、大垣駅から夕焼け空を撮ってみました。

古代から、西方浄土から阿弥陀さまがお越しになって、我々凡夫をお救いくださるという信仰があります。そのような背景を思い浮かべました。

臨済宗のお坊さんの一休さんが詠まれた歌に、「阿弥陀仏 悟ればすなわち去此不遠  迷えばはるか西にこそあれ。」というものがあります。

仏さまへ祈ることで、いま生かされていることを感謝することで、遠い存在の仏さまを身近に感じることができるのではと思います。

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伝道掲示板

大源寺には、伝道掲示板というものはありません。

これまで、不立文字(ふりゅうもんじ)と言って、「言葉で言い表わすことのできない仏の教えを、以心伝心でお伝えすることが禅の教えである。」と、伝道掲示板には否定的でした。

掲示板には、「どんな表現で掲げれば、皆さまに伝わるのか。」と考えておりましたところ、鎌倉にある円覚寺の横田南嶺老師の本に出会いました。仏教の教えを、わかりやすい言葉で言い表わした詩で、お伝えすることができるのではと考えております。

「わたしはいたるところに、いろいろな形をして、とびまわっているのだ。墓のなかなどに、じっとしてはいないことなどを知ってくれ。」という、仏教詩人の故坂村真民さんの詩は、死後の世界のことを、わかりやすい言葉で表現されています。

これから先、このような詩を、伝道掲示板に掲げていきたいと考えております。

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聞声悟道。見色明心。

お寺の庭には庭には、樹木がたくさんありますが、時季によって役割分担するかのようです。

鐘楼の前の植え込みの花も、きれいに咲いております。そんな情景を撮っておりますと、ウグイスの啼き声が聞こえてきます。

「聞声悟道。見色明心。」という禅語があります。「声を聞いて道を悟り、色を見て心を明からめる。」とお読みして、「自然のなかの音声や情景と一体となることで、仏心に近づく。」という解釈をしております。

ありのままの姿や音声を受け入れることは、心のなかでクラッシュを起こすことが多くて、難しいのです。image

一華五葉を開く。

山門前のチューリップが開きかけております。あともう少しで花が開きます。

「一華五葉を開く 。 (いっかごようをひらく)」という禅語があります。花が咲くことによって、人間の5つの智慧が開かれるとの解釈をしております。

①大円鏡智  生まれながらに持つ、ありのままの心

②平等性智  すべてのものが仏性を有して、平等であること。

③妙観察知  平等のなかにも、それぞれ個性があり、違いがあると知ること。

④成所作智  仏の心と同じく、他を思いやり大切にする心。

⑤法界体性智  身の周りにあるものは、仏の心の現れと知る心。

 

暖かくなり、人の心もゆとりが出てきます。花に仏さまの智慧を教わるとは不思議なものです。

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念ずれば花開く。

お彼岸のお中日が来るのを待っていたかのように、桜の開花宣言が出されております。

大源寺の庭では、チューリップの花が開いております。

寒い冬の間、暖かくなることを願っておりました。そんな願いがかなうかのような開花です。

「念ずれば花開く」という詩を思い浮かべております。

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