本堂の鏡。

本堂に、神社のご神体のような鏡があります。

仏さまの前にお供えするのは、 場違いではないかと考えておりました。

仏具屋さんに根拠をお尋ねすると、「仏さまの光を十方に遍く照らす。」という意味合いがあるようです。

臨済宗のお寺では、あまりお見かけすることはありません。臨済宗では、「自分の心のなかにこそ、仏さまの心がある。」という教えがあるからでしょうか。

「鏡に写し出すように、自分の心のなかを写し出す。」ことを願って、お供えすることになったのではと推測しております。

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材料を活かしていく。

10年前に、故松原哲明和尚さまを慕って、東京都世田谷区野沢にある龍雲寺での勉強会に、たびたび参加させていただきました。松原師のお話しをお聴きしていると、どこか私の価値観と似ているところを感じました。

勉強会では、法話の材料を写したプリントを惜しみなくお渡ししてくださいました。そのプリントは今でも大切に取ってあります。

材料をいただいたとしても、その後どう調理するのかは本人の工夫次第です。松原師からいただいたプリントの半分くらいは、理解することができたかと認識しております。

私も、お若い人たちに、材料を惜しみなくお渡ししております。ただこちらの意図したように調理なさる人は、ごくわずかです。材料をどう活かしていくかは、知恵と工夫にによるところが大きいのです。

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不識

住職の母が、玄関の間のダルマさんのお膝元にお花を生けました。

この作品のお題を尋ねると、「題というものはない。」と言います。まるで達磨大師が梁の武帝の質問に、「不識(知らない)」とお答えになったようです。

住職はその故事にちなんで「不識(ふしき)」と名付けました。

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梅の実

鐘楼の前にある梅の実が形よく実ってきました。もう少し大きくなった頃を見計らって摘みます。

梅ジュースを何枚も飲んだ昔を、思い出しております。

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旧知の和尚さんから。

旧知の和尚さんから連絡をいただきました。

「大源寺だよりを送ってほしい。」というご依頼です。

20年前、住職が犬山の瑞泉寺の修行道場にいたときからの長いお付き合いで、たびたびお会いしては、旧交を温めておりました。

今年から四国の香川県高松市のお寺へ赴任されて、寂しくなると思っていた矢先の出来事でした。

仏さまのご縁によって、古くからのご縁を手繰りよせることのできる喜びを感じております。

和洋折衷と和衷共済。

名古屋市役所の本庁舎の向かいのビルから本庁舎を眺めると、頂部に仏舎利塔のような屋根があるのを見つけてました。

洋館建築に和風の屋根をかけた「帝冠様式」というデザインであるそうです。

「和洋折衷」という言葉が頭に思い浮かびましたが、同時に「和衷共済」という言葉を思い出しました。

「和衷」とは心の底から一つに合わせること。「共済」の本来の意味は、心を合わせて協力して物事を行なうことです。

「市民の心が一つになって、協力して暮らしていこう。」というメッセージなのかもしれません。

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過去現在未来の三世

愛知県の木曽川沿いのお宅まで、お参りに行きました。

その帰りに、ふと思いついて、岐阜県各務原市の金龍寺というお寺に立ち寄りました。

昭和22年頃に、住職の大叔父が住職をしていたようで、確認したいと思ったからです。

お寺の由来を書いた看板を拝見して、大叔父である「義峰観道」という和尚さんが住職をしていたことが判明しました。

お寺は過去現在未来の三世によって成り立っております。父も母も生まれる前から、多くの因縁があったことを知り、現在の立ち位置を定め、未来へと進めていくことができるのです。

今日の出来事が、今後の活動の礎となることは、間違いないようです。

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英語で仏教を学ぶ。

テレビ番組の「ぶっちゃけ寺」に出演される 大来尚順先生が講義をされることを聞き、名古屋まで行ってきました。「英語でブッダ」という講座を受けさせていただきました。

英語と仏教の教えとは、結びつきにくいイメージです。インドで生まれた仏教の教えが、中国や朝鮮半島を経て日本に伝わりましたが、伝言ゲームのように当初の教えとは異なってくるようです。

インドの言語と近い英語を介して、視点を変えて仏教を学ばせていただきました。

 

大来先生は浄土真宗のお坊さんですが、臨済宗の故松原泰道師と親しくされたようです。

住職は泰道師の著書を読み、息子さんの故松原哲明師に法話を教わったものですから、大来先生と通ずるところがあります。

同じ仏教の他の宗派の視点から、禅の教えを学ぶことができるとは不思議なご縁です。

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鐘楼修復工事の開始前に

鐘楼の修復工事を開始するのですが、うちのお寺の属する「包括宗教法人 臨済宗妙心寺派」への届け出が必要になります。

今日、臨済宗妙心寺派からの承認書が届き、身が引き締まる思いでおります。

ここのところ、宗派を超えた僧侶の集まりに参加することが多くなりましたが、同じ宗派の皆さまのもと、ここまで進んできたとの思いに浸っております。

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