本堂の前にある松の木は、昭和の初期の頃から装いは変わらないようです。
鐘楼堂を修復するにあたり、ご近所のお宅に「工事中はご迷惑をおかけします。」とごあいさつに伺いました。
お隣の90歳の男性が、「私の子どもの頃から、大源寺の松の木は変わらないね。」とおっしゃいました。
住職よりもずっと長く、お寺を見ておられる方のお言葉には含蓄があります。
「松樹千年の翠。(しょうじゅ せんねんの みどり)」という禅語があります。常に変わりゆくこの世界において、青々とした松は、過去からの生き証人として、現代そして未来へと心を継承していくという解釈です。
お寺をお預かりしている責任を感じております。