空にはきれいなお月さまが出て、地面を照らしています。

この時季になると、12年前の苦い思い出が蘇ってきます。京都の妙心寺で、二週間の布教講習会から帰ってきて、ほっとしている時に、勤務していたお寺の住職から、「お前は受からなかったよ。日頃の行いが悪いからだよ。」と罵倒されたことがあります。すべての意欲を失いました。

「月落ちて天を離れず。」という禅語があります。いろんな解釈があるのでしょうが、月の光が衰えても、天を離れることなく、また地を照らし続けるということと解釈しています。

いったん自分の思いは弱くなりましたが、離れることはなく、また強く照らし出しているようです。