真っ白な心

金風の候というのは、秋風のことをいうようですが、蒸し暑い日が続きます。
昨日、河野太通老師の「十牛図の講話」を聴聞してきました。
迷う自分自身の心を、さまよう牛の動きになぞらえて、コントロールすることが可能になった後のストーリーです。

迷う心をコントロールするために、しつけ糸で補強するようにしていたのが、糸があることも忘れて、とらわれのないありのままの自分で毎日を過ごすことができるという話しの流れです。
老師は「真っ白な心」という表現を用いて、とらわれのない心を表現されました。

「仏道をならうといふは自己をならふなり。自己をならふとは自己を忘るるなり。」という道元禅師のお言葉をお聴きして、物事の尺度にとらわれている自分が小さく見えました。

10年前に、こちらの法話会に参加するようになったのは、失礼ながら冷やかし半分で、後列で目立たぬように聴いて、居眠りをすることもありました。老師のお言葉を聞きもらさまいと、最前列の真正面で聴講することは、ありのままの自分であるのです。

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