カゲロウ

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愛知県の木曽川沿いのお宅まで、祥月命日のお勤めに行ってきました。
木曽川を渡るときに、愛岐大橋という橋を渡りますが、先週この橋の上にカゲロウが発生して、視界不良により接触事故が起きたようです。

「祥月命日は、供養を続けることができることが幸いであるという教えです。今年も押しかけるようにお参りにきました。」とごあいさつして法要を始めました。

対岸にある各務原市は自衛隊の飛行場があります。お亡くなりになったお父さまは、戦前に軍用機のパイロットをされていたようです。対岸にある山の中に、故人の足跡をたどることになることと「彼岸」とを重ね合わせていました。

源氏物語の蜻蛉の巻に、「ありと見て 手にはとられず 見ればまた ゆくへもしらず 消えしかげろふ。」という歌があります。日頃の喧騒のなかで、軍用機のことやカゲロウのことも忘れてしまいます。彼岸の折に振り返ることができることは、ありがたいことです。

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