妙心寺参拝

地元の教区の団体参拝で、本山の妙心寺へ行ってきました。
何度もお参りするのですが、毎回新たな気づきを得ています。

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微妙殿での法要の後、管長さまが法話をされました。同郷を懐かしむように、「車の運転が得意でも、農作業が苦手な人がいる。お互い助け合って生きていかなければならない。おかげさまの心が大切なのです。」と説かれました。

斎座(昼食)の後、法縁の深い塔頭のお寺にご挨拶に行きました。

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帰路に着くおり、宗務総長と総務部長にお会いしてご挨拶させていただきました。

何百年もの仏縁を継承して行くには、おかげさまの心を欠かすことなく日頃の行いを続いていくことが大切なのです。

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百合

ユリの花がゆったりと開いています。
遠くからお見えになった方からいただいたものです。
離れたところへも、仏さまの光が届いて行くかのようです。

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法鼓(ほっく)

本堂の掃除をしております。
高いところのホコリを落としております。
この大きな太鼓は、法鼓(ほっく)と言います。私の生まれる1年前に、叔父が勢いよく叩いて、皮が裂けて張り替えたようです。
今でも威勢のいい音を出しております。

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マキガキ

うちのお寺は、土塀ではなくマキガキによって囲まれています。秋の気候に入ったこの時季が、マキガキ剪定には最適であるようです。
シルバー人材センターからおいでになった方の、長年の技術を拝見しております。

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掲示板

掲示板のポスターを貼り替えました。
「何かをしようとするとき、周りの人の動きを気にしますが、自分自身の気持ちを大切にしてほしい。」という気持ちを込めて掲げさせていただきました。

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臨済録

雨が上がってきれいな夕空のもと、名古屋市の栄にある政秀寺で臨済録の講話を聴聞してきました。

ある修行僧が前に進み出て臨済禅師に拝んだ。そうすると臨済禅師は「喝」と叫んだ。修行僧も喝と言い返した。」そうして「修行僧の中の前堂と後堂のリーダー二人が喝と言い合っていた。それを見た一人の修行僧が臨済禅師に「このやりとりに優劣はありますか。」と尋ねると、「ある。やっている二人に尋ねよ。」

このようなストーリーの講話でした。まるで酔っ払いのケンカのようなやりとりです。
老師は、「このやりとりは平等の教えを示している。」と説かれました。喝と言い合っている最中は、不公平な差別というものがあります。次第にとらわれの心がなくなって、「言い合う相手と共に生きている。」という平等の心に行き着くという解釈をしております。

傘を振り回して、「この野郎。」と怒鳴ってきたお婆さんとのやりとりを思い出しました。私は喝と言うかのように厳しく応じるうちに、「お互いさま。」という気持ちが湧いてきたものです。

「この臨済録を読み解いて行くには、僧堂での修行ばかりでなく一般社会での経験を積むことを欠かすことができない。」という思いを抱きつつ、栄の街を歩いて帰路につきました。

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檀家さんがお寺から離れていく理由に、「お布施の不明朗」が挙げられています。こればかりでなく、「イエ制度が変わって、跡取り息子という立場が消えつつあること。」や「仏教儀礼の意味を伝えきれていない。」なども加えて考えていくべきでしょう。

「一つのお寺に檀家さん世帯が300あれば、お布施だけで寺院経営が成り立つ。」ということは、経済学的や経営学的には間違いのないことです。うちのお寺は、この理想的な世帯数に遠く及ばず、地元の仏教会に属するお寺の中でも理想的モデルのお寺は1割にも満たないところです。

理想的モデルとのギャップを感じつつ、現代の社会像に合わせて法を説き信仰を広めることが、長く息の続く寺院経営につながると考えております。

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バトンリレーの時季

柿の実が大きくなってきました。
季節の移り変わりを示すかのように、彼岸花と隣り合わせに稔っています。バトンリレーの時季であるようです。

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屋根の点検

本堂の天井に、横から降り込む雨になると雨水が入ってくることに気づき、足場を組んでの屋根の点検をお願いしました。
瓦の上での水の流れが滞っていたことが原因であったようで、さっそく補修してくださいました。

循環がうまくいかないと、支障をきたすのは人体を見ているかのようです。ご本尊の十一面観音さまが、少しのほつれを見逃さず、早めに手を打つように教え示してくださったようです。

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生涯を終えて、この世に生きたことの証しとして葬られるにあたり、行き場のない遺骨があるとは悲しいことです。
家族関係の変化やこれまでの儀礼に合わせていくことが困難になったことが、「さまよう遺骨」の増える原因と思われます。
死後の世界は平等であることが理想です。どうにか手を差し伸べることができないかと思います。

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