「臨済宗にはなんでお東やお西がないの?」と聞かれることがあります。
最初は「臨済宗には14派ありまして」という説明をします。お相手が浅い理解の場合には、このようにお伝えします。
「サッカーや大相撲にセリーグやパリーグがありますか?」と尋ねると、少しわかったようなお顔をされます。
戦後、日本国憲法で「公立学校で宗教教育をしてはいけない。」と規定されて、学校では宗教のことは教えてくれません。日本史で「臨済宗の開祖は栄西禅師」と解釈できるように記載があり、母校で日本史を教える同級生に、「君らが間違ったことを教えるから、間違った理解が広がるんだよ。」とやや高飛車に意見をしたことがあります。
うちの祖父やご近所のお寺のご住職には、公立学校の先生をされておられた先達がいらっしゃったのですが、宗教教育の禁止があっての二足のわらじで、さぞかし肩身が狭かったことと拝察いたします。
そんな背景があって、日本人の宗教的な知識や慣習は地域差があります。お経を上げるだけでなく、宗教者の伝える努力も必要になってくると思います。
私などは、役所勤務の時に、お客さんに「お経を読みますから」などと言って噂になったものですが、公私混同と批判されながらの仕事があって、一般市民の目線をつかむことができたと思います。


