直心是道場

本堂内の座敷の床の間の掛け軸を掛け直しました。
「直心是道場」(じきしんこれどうじょう)と書かれていて、妙心寺派の管長をされた平林寺の峰尾大休老師の書かれた墨蹟です。

円覚寺の朝比奈宗源老師の著書によると、峰尾老師が円覚寺に入門された時は、禅語がろくに読めなかったようですが、修行を積まれて、このような達筆を書かれたようです。

私は瑞泉寺に入門した時に、お米の研ぎ方も知らなかったとか、隠侍(老師の従者)で行って、迎えを呼ぼうとして、老師に瑞泉寺の電話番号を聞いたと噂されているかもしれません。

うちには、4カ所掛け軸を掛けるところがあるのですが、3カ所に平林寺の老師の掛け軸がかかっています。先月に平林寺にお参りした影響があります。

祖父は長年高校や大学や高専の国語教員で、大学を卒業してから妙心寺の僧堂に入門して、すぐに召集令状が届いたのですが、林惠鏡老師にいただいた墨蹟や、大垣市出身の後藤瑞巌老師のものを大切にしていました。

祖父が余命宣告をされた39年前に、祖母が病室へ掛け軸を持って行き、誰の作品か祖父に尋ねて書き留めておきました。
私が住職になって30年近くなって、その価値を再発見するわけで、遅すぎるかもしれません。

50歳近くなって、墨蹟を集めるようになったので、後から来る者のために、どなたの作品でどういう因縁かという記録を残しておかないといけません。