先日お参りくださった中に、思わぬ視点からお寺のあり方を切り込んでくる方がおられました。
「日本国憲法には家族という条項はない。だから、これまでの菩提寺との関係性に縛られるいわれはないのではないか。」とのご質問がありました。
「おっしゃる通りです。個人の信仰によってお寺を選ぶ時代になりつつあるのでしょう。その流れを止めることはできないと思います。」とお答えしました。
江戸時代から平成時代にかけて400年の間は、個人の信仰よりも家の体面に重きを置かれてお寺と檀家の関係性が成り立っていました。
個人の信仰を重視する現代では、その関係性はすでに揺らいでいるようです。